コンセプト
- 簡単なネットワークの実験ができる程度の簡素なハードウェア。トランシーバのみで専用チップなし。
- 最大で30台程度が接続できる。
- 特殊なケーブルや集線装置(ハブ)、バスマスターなどがいらない。
- 低ビットレート9600bpsかそれ以下で十分。(最終的に2400bpsに決定)
ハードウェア(トランシーバ)規格
- RS-485(差動マルチドロップ)
- 交換修理のことを考えるとDIP品のソケット実装が安心だが、最近の高耐圧のものならSOPでも大丈夫だろう。シャットダウン時消費電力、コスト、入手性も考えDIP/SOP両対応できるようにする。ISL8483Eを選択。ちなみに下記はすべてピン互換。
メーカー | 型名 | 特徴 | コスト |
---|---|---|---|
Intersil | ISL8487EIBZ | SO8, 低スルーレート, Isd=0.5uA, Thermal S.D., 256 nodes |
△ |
Intersil | ISL8483ECPZ | DIP8, 低スルーレート, Isd=1nA, Thermal S.D., 32 nodes |
△ |
Linear Tech. | LTC485CN8 | DIP8, Isd=0.3mA, Thermal S.D., 32 nodes |
× |
Exar Corp. | SP485ECP | DIP8, Isd=0.6mA, Thermal S.D., 32 nodes |
〇 |
コネクタ
- RJ-11(6p4c)×2個
- 真ん中の2本をショート*1してGNDにする。その両脇を差動信号線にする。
*1加入者線(電話回線)を誤接続した時の対策。2本の線は短時間ならショートしても問題はない。交換機は40mA以上の電流は 自動的に流れないようにしているものが多いからだ。しかしショートの時間が長くなると、電話局によって電圧が切られる。ショートを止めてしばらくすると電圧は復帰する。もちろん加入者線を接続することは火災・感電の元になりうるので公式には禁止。
参考URL
- PhoneNET User’s Guide 物理階層はRS-422と書いてある。それのマルチドロップ版がRS-485なので同じ意味合いで使っているのだろう。
- LocalTalk Tutorial PhoneNetの回路の詳細が分かる。
- RS-422/485 アプリケーションノート – IBS Japan株式会社 これによれば、低速のときはバス終端は必要ないと。
- RS-485/RS-422 回路の実装ガイド – Analog Devices
- 電話サービスのインタフェース – NTT東日本
- 暮らしの中の電気の知識/電話回線 – ラージ有限会社